今期のドラマ。

結局、今期一番楽しんで見られたのが、一番リソース費やしてなさそうな風魔の小次郎モップガールでした。
モップガールは、話よりも小ネタ命のドラマで、いまだにヘクトパスカルが頭に残ってます。
風小次はバカだけど熱かった。青春話で好きになった劉鵬さんと陽炎がいい味出してたなあ。



12月23日分。


ハヤテのごとく!「よいこの友達 借金執事万才!」
クリスマスにひとりでクダ巻いてる姉の面倒を見てあげるヒナギクさんが泣かせます。こういう妹が欲しいものです。あの蛇は、執事文明に付属していた伝説的存在だったのですね。そして、プリンセスゴッドはトレジャーハンターだったのね。どこか見覚えのある、自棄になったような演出のデフォルメ具合とアイキャッチが先行最終回らしさを盛り上げつつ、ハヤテと出会ってから1年かけて、あたたか〜いをハヤテに渡すことができるようになったナギちゃんという、いい話で締めました。で、今頃ですが、先行最終回って何?



プリズム・アーク【最終回】「騎士たちの閃光」
さて。これはどういう風にまとめればよいのか。一言でいうなら、投げっぱなし?取りあえず、プリーシアがプリンセアの影武者で校長先生の娘、暗黒騎士がマイステル、ハヤウェイは世継ぎということはわかりましたが、ジュダスやサブルムは何をやりたかったんですか?ハヤウェイがプリーシアの騎士になってハッピーエンドということだけで納得できるかっ。アニメできちんと描くつもりないんなら、最初からゲームだけにしてくれりゃいいのに。というか、別に細かい事情とかシリアスな展開とかいらないから、ひたすらプリーシアたちの学園生活エピソードだけやってくれた方がよかったのになあ。作り方間違ってません?



獣神演武「月下の煌き」
劉煌が慶狼の子供ってのは史明のフカシの可能性大。で、劉煌は裏切りそうと見せかけて、実は裏切ってないとか。そうだとしたら、劉匠さんの言葉を岱燈が回想するシーンは、視聴者には曖昧にして、岱燈だけが劉煌を信じたというシーンで流した方が効果的だと思います。案外、裏切ると見せかけて本当は裏切るという、捻ってひと回りした展開のかもしれない。実用的な買い物で盛り上がってる頼羅ちゃんは、堅実な家庭を作るに違いない思いました。



12月25日分。


魔人探偵脳噛ネウロ「X」
謎ときとかサイの事情とか聞く前に、笹塚さんに救急車呼んでやるなり、手当してやるなりしましょうよ。誰にも構われずに放置されてる笹塚さんが気の毒でした。弥子ちゃんとネウロの距離がまた近づいたようで、ちょっとイイ感じの雰囲気にドキドキです。まあどれだけ近づいても、下僕体制に変わりはないのでしょうね。吾代くんは珍しく見せ場がありましたが、人を埋める修行ってのが・・・。謎だけやたらめったら振り撒いて消えたサイは、また登場するんだろうなあ。



素敵探偵ラビリンス神隠し遊戯」
当て身で気絶したんだったら、あんな悲鳴出す暇なかったんじゃないでしょうかね?というか、セットで袋小路にするってのは、ギャグで追われてる逃亡者が使う手のような気がします。変な意味で手ごわい敵のようですね。



ナイトウィザード【最終回】「ハッピー・バースデイ」
普通に導入がOPというのがなんか嬉しい。最近、最終回は特別仕立てが多くてOPないこと多いですから。
エリスを取り戻すべくシャイマールに向かっていく柊さん。怒りの柊は、タワーをぶったぎってそれに乗って上空まで飛んでいく。私はゲームプレイしていないのでわかりませんが、意味がわからないなりにビジュアル的に妙なカッコよさがあったので、きっと柊の得意技なんだろうな、タワー飛ばし。対するキリヒトさんは、「下がる男」のニックネームどおりに柊をはたき落してあげる気配り上手。しかし、アンゼロットが防御結界で柊を守る。柊をいたぶれるのは自分だけ。ゲイザー相手だろうとお楽しみを邪魔する奴は容赦しません。というプライドに突き動かされたついでに、世界の守護者としての役割に目覚め、ゲイザーに楯突く覚悟です。アンゼロットだけではなく、ベールゼファーもまた、柊を助ける(柊の襟首つかんで、小動物のごとくぶら下げてるベルちゃんが素敵)。お互いの利害が一致する間は、共同戦線を張ることにしたようです。一方、キリヒトはエリスがシャイマールの力を完全に発揮していないことに苛立つ。それこそが、アンゼロットにとっての最後の希望。エリスの自我なら、シャイマールをねじ伏せることが出来るかもしれない。そこに登場するのが、お待ちかねのドリーム男、ナイトメア。柊を連れてエリスの精神世界に入ったふたり。そこでナイトメアは、以前、やはりエリスの中に入ったとき、自分たちが無意識のうちにキリヒトに誘導されて、階段を上らなかったことを指摘する。なるほど、そう言われてみればそうですね。下がっちゃいけなかったんだよ、下がる男(見返してみると、確かにあの時ナイトメアが不審そうにキリヒトを見送ってました)。階段の先にあったのは、視聴者はよくご存じの禁断の扉。エリスを乗っ取ろうとしたエミュレイターが悲鳴を残して消えた扉ですね。あれは、あのまま視聴者の解釈に任せるのかと思っていたけど、ここにつなげるとは思いませんでした。あの場所こそが、エリスの心の闇だったと。自分のせいで仲間を失い、自分のせいで仲間が不幸になることを恐れるエリスを、柊が抱きしめる。「お前は俺たちの仲間だ!」
その頃、灯が連れ帰ったくれはを、アンゼロットは禁を破って蘇らせようとする。意外なことにリオンさんも手伝ってくれたので(いい奴だなあ)、くれは復活。そして、蘇ったくれはと灯がエリスたちの目の前に現れる。くれはさんは、蘇った早々、騒々しく元気いっぱい。エリスを絶望へと追いやった悲劇は抹消された。エリスの瞳に涙が浮かぶ。「今日はお前の誕生日だろう。帰ったらパーティやろうぜ。いつものマドレーヌ焼いてくれよな!」「はい!」いや、誕生日のご本人を働かせるのはどうかと・・・
エリスの悪夢が終わり、その心は解放される。蛹から現れたのは、自由になったエリス。エリスと柊の前に立ちはだかるキリヒトに、「絶対にお前の好きにはさせねぇ!」と頼もしい啖呵を切る柊@無策(バカ)。しかし、エリスが宝玉の力を使い、ふたりでキリヒトに向かっていく。シャイマールの光がゲイザーの神の盾を突き破り、柊の剣がキリヒトを貫く。静かに、しかしどこか安心したようにに瞳を閉じるキリヒト。「まったくこの世界は・・・」という悪態を吐きながらも、さしたる抵抗もせずに、むしろ満足げに消えていく。もしかしたらキリヒトにも、この結末がわかっていたのかもしれない。初めて見た時から柊が嫌いだった、と言ったキリヒト。彼には、柊が自分の計画を狂わせる存在であることが見えていたのかもしれません。絶望的な状況の中でエリスをシャイマールから取り戻すというだけでなく、キリヒト自身がこの計画を実行する動機となった「できそこないの世界」の反証として、この世界の希望を見せてくれる存在であることが。そしてもしかしたら、自分の娘とも言えるエリスを幸せにしてくれる存在であることが。
戦いは終わった・・・。待っていたのは祝・柊卒業!そうか、柊はきっとキリヒトと相討ちして、ここは死後の世界なんだな。無茶しやがって・・・と涙をぬぐって空を見上げたりしてたのですが、どうやらマジで卒業らしいです。証書受け取って、「アザース!」とかやってます。学年下の追試で四苦八苦してた柊さんが卒業なんて、寛大な学校だ。いやしかし、人間努力すれば卒業もできるという、学生さんたちへのポジティブなメッセージを発信しているのかもしれない。さすが文科省推薦候補予定番組。「アンゼロットのコネでも使った?」「ついに汚名返上ね」「卒業おめでとうございます」くれは、灯、エリスの三人三様の祝辞(くれはさん、アンゼロットさんは絶対そんなことしない)。柊とくれはの軽口を、ちょっと寂しそうに見守るエリス。だがしかし、真の敵はいまだ滅びてはいない!工務店も経営するマッチポンプ破壊神世界の守護者、アンゼロットさんの二択が高らかに頭上から響き、現れたヘリコプターから不可思議な光線が照射されると、柊とか牛とかタライとかが吸い込まれていく。アブダクション!これぞアブダクションです!キャトルミューティレーションって、アンゼロットさんの仕業だったのかあ・・・
「柊蓮司、上がる男・・・」
柊を見送る灯のセリフも感慨深げです。下がる男がついに上がる男に、という見事な大団円で幕が下ろされたのでした。
いやあ、ナイトウィザードらしい、実に気持のよい、すっきりした最終回でした。この作品は、キャラクターの魅力(柊、最高)と、深刻になりすぎずにわかりやすい、だからと言って投げやりでもないストーリーとで、自分的に今期ベストでした。おかげで、ついに『柊蓮司と宝玉の少女』まで買ってしまいましたよ。ゲームをプレイしたことがない分、細かな背景などわかっていないところはあったので、ゲームを知ってる人にはもっと面白かったのかもしれませんが、そういった視聴者でも十分に楽しめて、なんだか気持が上向く内容でした。うん、間違いなく、作り手が変に気負うことなく、観客を楽しませようと楽しんで作った作品でしょう。
スタッフ、キャストのみなさま、3ヶ月間ありがとうございました。また続きを製作していただければいいなあ、と呟いておきます。