最終回感想。

書きもらしていたものまとめ。


ぼくら:極限状況で子供たちが自分自身と向き合って、最後の瞬間をどう過ごすかがメインだったようで、そちらにはあまり興味が持てず、殲滅ゲームの仕掛け人側についてはっきりさせて欲しかった私としては、物足りない終わり方でした。
らき:意外にまともな終わり方でしたね。OPのフルバージョンは、なかなかよかった。
ぽて:お、お、お、驚かせやがって!一瞬、ぽてまよとぐちゅ子が死んだかと思って泣きそうになりました。濃いキャラをそろえながらも、概ねほわほわした話は、やはりほわほわと終わりました。



9月30日分。


天元突破グレンラガン【最終回】「天の光は全て星」
ニアを助けに来たシモン。「てめぇのきた道をてめぇのやり方で貫き通す。それが俺たち、大グレン団だ!」どんな世界に行こうとも彼らの生き方は変わらない。大グレン団全員の見得切りで始まった最後の大舞台。実は、元螺旋族であったアンチスパイラルは、螺旋の力を止めるために自分たちの進化を封じ込めたのだった。きっとアンチーってばロシウみたいな真面目な奴で、自分で全部抱え込もうとしちゃったんだろうなあ。でもそういう真面目さが事態を袋小路に追いやってしまうこともあるわけで、自分ひとりでやらんで、みんなに相談すればよかったのにねえ。
なりゆきで地球に迫ってしまったアンチーを押しとどめようとする大グレン団。ダヤッカの「俺の嫁は宇宙位一いいぃぃぃーーーっ!」スイングが臆面もなく炸裂し、アーテンボローのボケ具合が確率変動弾になっちゃう奇跡。銀河丸めちゃってるアンチスパイラルの必殺技も熱いが、それに立ち向かうのは、やはり螺旋の力。
「一回転すれば、ほんの少しだが前に進む」それがドリルの力であり、進化の力。二重螺旋に織り込まれた力は、倒れていったものの願いと後から続くものの希望。死んだ仲間とここにいる仲間。みんなの螺旋の力が集まって、アンチスパイラルを圧倒。アンチーも、シモンたちの姿に、螺旋力の新たな可能性に気付いたのか、シモンたちに宇宙を託して消えていく。アンチスパイラルの敗北に、宇宙に散らばる螺旋の仲間たちが呼びかけてきた光景は、テッぺリン攻略の再現のよう。そして、アンチスパイラルが倒されたことで、ニアの存在も消えていく。シモンと永遠の愛を誓って、花嫁姿のニアは、微笑みながら消えていった。シモンもまた、ニアの想いを受け取って、静かに彼女を見送る。「死んだ者は死んだ者。無理によみがえらせたって、後に続くものの邪魔になるだけ」螺旋の力が進化の力だからこそ、死んだ人をこの世にとどめておいたら、世代交代も進化も起こらない。螺旋の力に導かれてここまで来たふたりは、その理に抗うことなく、次代に命をつなぐために別れを告げた。
ひとりになったシモンは、仲間たちに背を向ける。穴掘りシモンは、後に続く者たちのために、未来へとつながる大きな穴を開け、役目を果たして去って行った。
そして20年後。宇宙に広がる螺旋の民たちが力を合わせ、宇宙を守るために活動している。その原動力となったロシウは、すっかり貫禄十分で、司祭様そっくりになってますねぇ(声も同じだし)・・・・・・って、ちょっと待て!たかだか20年後だよね?なんですかみなさんのこの年のとり方は!?っていうかナイスバディのヨーコさんっ?何この劇的ビフォーアフターっ!!たかだか40そこそこでこれはナシでしょう。それだけみなさん、苦労したんだということを表現したかったのかもしれないけど、どうせなら40年後くらいに設定した方が、このビジュアルは違和感がなかったんじゃ?しかも、宇宙を守ってみせるとアンチーに見得を切ったシモンですが、地球政府がいろいろそのために苦労してたわりに、彼が何かやっていたという痕跡が見られない。もちろん、人知れずそのために戦っていたという可能性もありますが、最後のシーンを見た限りじゃ単なる世捨て人にしか見えず、苦難を匂わせるのが、視力を失ったと思われる片目だけというのが釈然としない。
勢いとお祭り騒ぎがカーテンコールだったら号泣していたかもしれませんが、とても静かに幕を降ろしてくれたせいか、しみじみと切ない気持ちになった一方で、ちょっと引っかかりもあったラストでした。引っかかりと言えば、第1話の光景とドンピシャ重なるシーンが最後までなかったというのも、引っかかってます。
結局、テッペリン攻略までの物語が、私にとってのグレンラガンだったような気がします。傍若無人に猪突猛進。やりたいことやって何が悪い!というカミナ兄貴に代表される爽快な物語から、人類が封じ込められる原因となった螺旋の力をめぐる、頭でっかちな物語へと移行した後半で、疾走感を失ってしまったことが大きかった。後半の物語は、がむしゃらに走ってきたシモンや地球人類にとっての幼年期の終わりであり、自分がここに存在するということ、先人から受け継いできた「生まれてきた理由」を次代へつなぎ、大人としての責任を果たしていくための物語として十分に面白いものでしたけれども、当初この作品に期待していた熱い物語とは、少々トーンがずれていました。
と、愚痴ってるように聞こえるかもしれませんが、シモンと地球人類の成長を追い続け、そこに生きる意味まで絡め、それでいてクライマックスをこれでもかというくらい盛り込んだ、桁外れに見事な物語だったと思います。結局、大好きだったんですよこの作品。シモンやカミナやヨーコだけでなく、アンチスパイラルも含めて、誰一人器用な人はいなくて、必死に一生懸命に生きているキャラクターたちがみんな愛しく思える作品でした。多分、今年見たアニメの中で自分的には最高作品となるでしょう。2クールの間走り続けてきたスタッフキャストのみなさんに心よりの感謝。


(この作品を見終わった後の感覚はどこかで覚えがあるなあ、と考えるに、J.P.ホーガンの『星を継ぐもの』を読み終わった後の気持ち、地球人類であることがたまらなく誇らしく思えるような気持ちに近いのだと思い当りました。)




ハヤテのごとく!「ハヤテ大地に立つ」
OPとED一新。EDは手抜きです。なるほど。この作品のぶっ飛んだ執事の定義は、この学園理事長の個人的趣味によるところが大きかったのか。とうとう執事バトルものが始まっちゃいましたが、執事みんなが非常識に強いわけじゃなくてなんかほっとしました。でもハヤテくんは、メイドでも十分いけると思います。ヒナギクさん、あんた苦労してるんだねぇ。しかし、なぜにウテナ?そして、なぜに謎のセーフティーシャッターを受け止められる?あなたはは化け物か?とても親切な人たちも久しぶりに登場と盛りだくさんでしたが、とりあえず、それクラウスさんだって、週をまたぐ前に誰かツッコんでやってください。そんなこんなで、来週はタイガ坊ちゃん登場に期待してます。