話題のHEROES見ました。

アメリカのイカれてるところは、日本だったら深夜枠のこういうバカな設定のドラマを、大真面目に、大予算使って、地上波ネットワークのプライムで放送しちゃうところですよね。
キャラクター的には、細胞再生能力のあるクレアちゃんが、謎めいた養父とともに気になりました。しかしヒロの同僚役があまりにも日本語がへたで何言ってるかわからんかったし、いかにもガイジンさんのイメージする日本という、ブレードランナーみたいな日本の風景も笑えました。



9月26日分。


大江戸ロケット【最終回】「なんだかんだのリフトオフ」
最後まで赤井はおゆうのことしか頭になかったようです。蒼い獣が増殖する原因を作ったのも彼だし、自分のやりたいようにやって、最後はおゆうの微笑みを心に焼きつけて、幸せなまま逝ってしまわれました。彼のドラマは誰にも知られることはなかったけれど、そんなことは彼も望んでいなかったんだろうな。
そして、輝いてる輝いてる。源蔵さん輝いてる。うんうん。やっと存在価値を認められて名前を呼んでもらえて、よかったなあ。こっちも泣けてきました。
誰かの役に立つかどうかは関係ない。花火は遊びさ。そう言って、清吉が打ち上げたロケット転じて花火は、江戸の空に大輪の花を咲かせた。ただ楽しいから。好きだから。江戸の職人の心意気を取り戻した清吉の花火は、けれども、水野たちの計画を頓挫させ、人々の心を解放し、結果的には、江戸の街に活気を取り戻す原動力となった。誰かのためにという気負いなく、楽しんだ結果が誰かのためになったという、最高の結末でした。ロケットを目指して走っていたこの物語が、それを否定するところにたどり着いたというのもなかなか面白い。なんてったって、ロケットなら最初からすぐそばにあったという、ロケット作りの物語の大前提を覆す、ものすごいひねりが最後にきたわけですから(御隠居が宇宙人だというのは納得)。ED絵は、後日譚なんでしょうかね?金さんは見事な世渡り上手ぶりを発揮し、天鳳と天天は、蒼い獣ハンターかなんかやってるのかもしれません。黒衣衆の前の、赤と青の布を巻きつけた墓標が気になりました。
楽しい最終回だった!デウスエクスマキナとも言える畳み方ですが、今までの展開があるせいか不思議と不快感はなく、楽しむことができました。これまでの物語のふざけ具合も、ここにたどり着くための布石になってましたし。最初から最後までふざけた、楽しませることだけを目指した作品を打ち上げてくれた職人たちに、心より感謝いたします。



9月27日分。


バッカーノ!アイザックとミリアは我知らず周囲に幸福をまきちらす」
このふたり相手だと、連邦捜査局も戸惑います。いや、この作品に跋扈する数々の非常識キャラたちでさえ、バカップルと出会って戸惑わなかった人はいないんじゃないだろうか。その上ふたりが主役だと、無駄に動きまくる。ジャグジーがミリアの服を引っぺがすところに枚数使わんでもいいだろう(そもそも脱がせる必然性はどこにもないし)。最初から最後までバカ全開でよかったです。義経の説明なしでジャグジーが「そんなすごい人」と言ったのが違和感ありましたが、尺の関係なんでしょうね。とにかく、常に人生のビッグウェーブのトップに立ち続ける彼らにかかわると、誰もが幸せな気持ちになれるのです。ジャグジーの言う通り、無茶苦茶で自己中な論理を振りかざすとんでもない悪人なのかもしれませんが、それでも、いつも誰かの心を救ってしまう奇跡の悪人たち。彼らの活躍はまだまだこんなもんじゃないですよ。



モノノ怪【最終回】「化猫 大詰め」
ちょっと消化不良の最終回でした。ロケーションを現代にしたせいで、江戸の色遣いが映し出す画面の煌びやかさがなかった上に、物の怪の正体の節子がヒステリックで他人を見下す、同情し難い女性として描かれていたことに加え、理の部分が意外性のないありがちな真相だったせいで、正直、通常の現代ホラーものとそれほど差のない、薄っぺらな印象になっていました。節子がそういった気性の女性だから、物の怪と化す執念があったとも言えるのでしょうが、ラストで節子の事故現場に花を手向ける女給や女将、新聞売りたちのような、人間としての弱さはあったものの善良な人たちが惨事に巻き込まれてしまったという気の毒さの方が印象に残りました。猫とのつながりも、元祖化猫に比べるとあいまいなものであったし、旧化猫が傑作すぎてどうしても比べてしまいます。薬売りの物の怪退治の仕方も中途半端でしたね。市長と編集長が節子の怨念に呑み込まれることを許したようですが、事件が報道されたんだから、彼らもその中で社会的制裁が下されたという結末の、近代に舞台を移したにふさわしいエンドでもよかったんじゃないでしょうか。
一方で、節子の原稿に女将の本音が記述されていく演出は効果的でしたし、節子が墜落してから電車が近づいてくるまでの恐怖は見ごたえがありました。しかし、やっぱり猫の意味はわからない。首周りのエリザベスカラーが豪華になった最後は、無事昇天したってことなんだろうか?薬売りは猫好きっぽいですね。
というわけで、最終回は微妙でしたが、全編を通しては期待に違わぬ面白い物語を見せていただきました。特に、海坊主と鵺は悲劇と喜劇という両極で楽しませていただきました。このシリーズがまたいつか帰ってきてくれることを心待ちにしております。



スカイガールズ「攻龍出港」
生粋の軍人さんである艦長は、スカイガールズメンバーを苦々しく思ってるようです。彼が、これからどのように変化していくのかも見どころになるのでしょう。何しろ、スカイガールズの方は、大将である冬后があんなんだということもあって、そうそう艦長受けのするしゃちこばった軍人さんにはなれそうもありませんから。ゼロが動かなかったのは、音羽の釈然としない気持ちに反応したんでしょう。すっかり音羽とシンクロしてるようです。しかし、俺たちのゼロだ!とかやってる音羽と僚平の間には、既に若夫婦の空気が漂ってるような気がします。



9月29日分。


電脳コイル「異界への扉」
うーん。濃いドラマだった。勇子とハラケン、勇子と猫目、優子とハラケン、オバちゃんとハラケン。さまざまな人間関係が、異界への扉をめぐって展開される。ていうか、オバちゃんとハラケンの場面なんか、これは子供向けなんだよね?だよね?と誰かに確認したくなるくらい、情念のドラマを感じました。オバちゃんがハラケンをベッドに突き倒した場面なんて、歪んだ期待を持ってしまったくらい。オバちゃん、身内に対する愛情ってより、「女」を感じましたよ。
逆に、これだけ周りでいろいろありながら、勇子やハラケンの話をまだ完全に納得しきれてない優子の反応は、不思議なくらい理性的です。彼女は過去の出来事ゆえに、深く関わらないように、心の中でブレーキをかけてる節がありますね。しかし、まさかの京子がピンチとあっては、優子も本腰を入れるでしょう。京子も優子と同じ、異界アクセス型の体質なんでしょうか。
そんなギリギリの物語の中で、優子を心配するフミエや、ハラケンを気にしていた勇子の優しさが光ってました。勇子の言う事件ってのは、カンナの事故なんでしょうか。彼女が扉を開こうとしたときに、カンナが偶然居合わせて事故に遭い、心は扉の向こうに持っていかれたということ?勇子と猫目がつながっていたわけですが、猫目の話していた「先生」っていうのは、メガバアの旦那さん?メガネの発明者とか?
ここまで息詰まる展開が続くと、近頃妙に大人しいダイチが行動を起こして、明るい空気を吹き込んでくれてもいい頃ではないかと思えてきます。



史上最強の弟子ケンイチ【最終回】「史上最強の弟子ケンイチ!」
師匠から教わったことの総決算、プラス、師匠たちも大暴れの、まさにタイトルらしい最終回を迎えてくれました。作画とか演出とか、どんなんだという面も多かったものの、ケンイチがひたむきに信念のままに行動するベタでまっすぐな物語と、個性的なキャラクターを楽しませていただきました。制作費のほとんどを占めてるんじゃないかと思うくらい、時代錯誤に近い豪華なキャストも得した気分でしたし、終わってしまうことが寂しいです。連載はまだ続いているようですので、また続編を期待してます。この内容だったら、子供が見られる夕方やった方がいい、というかやって欲しいと思うんですよ。やっぱり。



ひぐらしのなく頃に皆殺し編其の七 雛見沢症候群
なんか入江さんが思ったよりいい人でびっくり。でも、細菌兵器研究してたんだよなあ。たとえ治療法の研究でもそこがちょっと引っかかりますが、最初から鷹野に使い捨てにされることが決まっていたみたいなので、やっぱり気の毒かも。ていうか、みなさんの入江先生評も的確ですがひどいです。梨花ちゃんは、この村の存続にとって、文字どおりの神のような存在だったんですね。だからこそ、梨花ちゃんはどの世界でも殺されなければならないんだ。と同時に、殺されてはいけない存在なんだ。いろいろとわかりましたが、なぜ梨花が何度も転生するのかがまだわかりません。その謎が明かされるのかどうかはわかりませんが、状況は絶望的でも、圭一たちが、この土壇場にいたってもお互いを信じて、初めてみんなで力を合わせようとしているだけに、ラストにも期待しちゃいます。