明日帰省予定なんですが、

飛行機飛ぶのか?

ということで、本日は超絶長くなったタイバニ感想のみ。
飛行機が飛ばなかったら、明日も感想書いてます・・・


9月20日分。

TIGER & BUNNY【最終回】「Eternal Immortalty.(永久不滅)」
タイガーさんを囲んでみんなが沈む中に現れたマーベリックさん、ロトワングさん、そしてアンドロイド軍団。
というか、どうやって氷から逃げ出したんだロトワングさん。バニーちゃんの両親に責任転嫁してるマーベリックさんの悪役ぶりったらパネェっす。(タイガーを)殺めたのはバーナビーじゃないか、なんてセリフにいたってはもう、イボをほじくり返したくなるくらいの憎らしさ。ロトワングを最初から捨て駒として扱っていたところなんかも、悪役の王道をまっしぐら。しかし、その後のアンドロイドのメンテをどうするつもりだったんだろう?きっと考えてなかったんだろうな、マーベリックさんのことだから。
苦戦するヒーローたちだけど、ローズちゃんが積極的に戦っている姿に彼女の成長を見たような気がします。いざとなればキューティエスケープするだけの片手間仕事だったはずなのに、キッドちゃんを助けるまでになるとは。しかし、大決戦のおかげで、ジャスティスタワーの女神は散々なことになってますな。ここは、マーベリックの偽りの正義が崩壊していくところ、と見ていいのか。
ヒーローここまでか、と思ったところで、見事、齋藤さんが、アンドロイドのセーフティーモードをアクティブ化しくれました!さすがやるときゃやる男。
やるときゃやる人第二弾が、アニエス女王様。記憶がとっくに戻ってたとは、まんまと騙されました。これぞ、魑魅魍魎の世界でヒットを飛ばし続ける女。テレビマンの根性と小狡さを見せつけられました。
今まで出てきたキャラがみんなTV見てるのが嬉しいサービス。特に、二話の男の子ふたりが仲良さそうな様子なのは、おじさんの功績ですよね。
そして、楓ちゃんのピンチについにおじさん来たーーーーーっ!!!
ていうか、空気読め。こういう時は、ババーンとかもっすごい効果音とともに、決めポーズでドアップで現れたりするもんだろう。何まったりと復活してるんですか。
みなさん呆然ですよ。そりゃ思わず、「亡くなったはずじゃ」とか言っちゃいますよ。もうみんなの思い出の中で美しく生き続け始めてたよ。
バニーちゃん、楓ちゃんがおじさんにすがりつき、その後ろから「ドヴぁぁいがぁぁぁ!」となりふり構わず抱きつくローズちゃんの可愛らしさよ。「えっ、なんで!?」とびっくりしてるおじさんが面白すぎる。楓ちゃんにカッコいいって言ってもらえて、夢が叶ってよかったね。
この大盛り上がりの中、ひとり冷静にマーベリックを足止めしている折紙さんがグッジョブ。これだから彼は、戦闘能力なしでヒーローやってられるんだろうなあ。
マーベリックは、ルナちゃんに成敗され(ルナちゃんの出番少なっ)、おじさんはヒーローを辞め、バニーちゃんも辞めちゃって1年後。
うん・・・。折紙さん、なぜそれをエドワードくんに見せようと思った・・・?キッドちゃんのドレス姿は最高に可愛い。ローズちゃん、『バツイチ子持ちを落とす100の方法』って、そんなピンポイントな本があることに驚いたわ。
そしておじさんは、能力が減退してもヒーローを続けていた。二軍ヒーローの中でも明らかに落ちこぼれのようにドタドタ走っているけど、気持ちは何一つ変わっていない。
そんなおじさんがピンチになれば受け止めるのはやっぱりバニーちゃん。誰もが絶対来るだろうと思っていたお約束のお姫様抱っこなのに、なんか泣けてきた。一話ではこのシーンで笑ってたんだけどなあ。
バーナビーは、齋藤さんが見つけたパスワードから、改めて両親の愛情を知り、自分が生きる場所は、両親のように誰かを守ろうとする、ヒーローという道だということに気付いたのでしょう。
そして、おじさんのセリフ。「みんなにバカにされたとしてもいくら恥かいたとしても、俺は死ぬまでヒーローをやめねぇ」「いいだろう?ひとりくらいカッコ悪いヒーローがいたって」
レジェンドさんとは違い、自分を偽ることなく、カッコ悪くてもヒーローを続けるその姿に、ルナちゃんが微笑む。それはきっと、彼が見たかった父親の姿なんでしょう。
ベンさんがロイズさんと交わしていた企画というのは、もしかして、タイガー&バーナビー復活案でしょうか?初めて出会った時のようにいがみ合うふたりですが、やっと対等に、お互いを認め合う立場から喧嘩が出来るようになった気がします。
ラストで映った少年は一話の少年ですよね?ワイルドタイガーのカードをいらない、と言っていた少年が、ちゃんとタイガーのカードを買ってくれた。おじさんの心意気は、きっとシュテルンビルトの市民にも勇気を与えているに違いない。
前期ED、そしてOPを流してくれたのは嬉しかったけど、欲を言えば、オリオンはエピローグに被せて流して欲しかったなあ。

ということで、始まる前はまったく期待していなかったこの作品。ここまで愛情の持てる作品になるとは思いませんでした。
というか、まさか感想で毎週おじさんを連呼することになろうとは思ってなかったよ。
作品を通して言えることは、タイガーさんの物語としてはしっかり描いてくれたということ。
当初の予定どおり、全盛期を過ぎたアスリートをモデルとしているだけあって、最後まで諦めない虎徹さんの生き方は、スポットライトが当たらなくなってもひたすら現役にこだわる選手たちの姿をほうふつとさせ、見ている中年に勇気を与えてくれるものでした。
三十代、四十代は体力や瞬発力では若い奴に勝てないけれども、経験でカバーできる年代。これまでおじさんが見せてくれた、経験豊富だからこその勘の良さや対応力で、きっと活躍し続けてくれるはず。
タイガーさんとの対比としてレジェンドという伝説のヒーローを見せ、いつの間にかヒーローとしての心を忘れ、錆びついた心を金メッキで覆っていたレジェンドに対し、見た目は錆びついていても、金ピカなヒーローの心を持ち続ける虎徹さんの姿に、元気をもらいました。
実際、おじさんがどんな時でも諦めず、前向きに生きていることで、どんな暗い展開でも救われました。おじさんに物語を託していたからこそ、この作品はおじさんのキャラが魅力的だった時点で、半ば成功していたと言えましょう。
楓ちゃんがおじさんを家から追い出して再び危険なヒーロー業へと追いやったのは、それが彼にとっての最高の場所であることがわかっていたからなんでしょうねぇ。自分のために、父親がくすんでしまうのを許せなかったんでしょう。楓ちゃんは(そしてきっと友恵さんも)、華々しく活躍するヒーローのタイガーさんがカッコいいんじゃなくて、見た目はカッコ悪くても、ポイント最下位でも、誰かを助けたいという心を持ち続けるヒーローの虎徹さんがカッコいいと思ってるんでしょうから。いい家族だ。
ええまあ、父親が家でゴロゴロしてて鬱陶しいのもあったんでしょうが・・・
一方で、全体として、アクションの少なさ、他ヒーローたちの活躍の少なさ(特に終盤)、ルナちゃんの扱い、バニーちゃんのへたれ癖など、不満も残りました。牛角さんとか、本当になんだったんだろうというくらいうっちゃられてた。
バニーちゃんの相棒はおじさんじゃなきゃという場面は見られたけど、おじさんの相棒はバニーちゃんじゃなきゃ、というシーンがあまり見られなかったのも不満ですが、バニーちゃんの成長物語としてはしょうがなかったのかもしれませんけどね。
ずっと迷子だったバニーちゃんが、自分の存在を確かめ、その先を見据えることができたこれからが、おじさんとバニーちゃんの本当のバディ物語になるはず。
多分、この作品の魅力は、監督も脚本も、いい意味でも悪い意味でも、アニメずれしていないところなんだろうなあ。
アニヲタがこう来るだろうという部分や、これをやって欲しいという部分を外してきているところが新鮮でもあり、物足りない部分でもありました。
それもこれも全部ひっくるめて、見てよかった。付き合ってよかったと思える、魅力的な作品でした。
あとこの作品で、平田広明のぼやきはやっぱり絶品だなあ、と再確認。この方、本当にボヤくために生まれてきたんじゃないかとすら思えます。
ちなみに、相方曰く「1年もあったのに、ローズちゃんのバニーちゃんに対するアドバンテージをまったく感じないんですが・・・」
き、気にするな。ローズちゃんは修業期間中だったんだよ!これから必殺技をかますとこなんだよ!
てなことで、これ完全に二期とか映画とかOAVとかなんか来るだろう。来るべきだ。
スタッフ、キャストのみなさま。極上の時間を、愛すべき最高のヒーローたちを、元気と勇気をありがとうございました。