TVKでPERSONA特別ガイドという番組をやっておりまして。

プロデューサーの語る演出の意味なんかを興味深く見てたら、最後に、この作品の完全版はDVDで、とか言われてしまいました。
アニメ作品に限らず、最近、結末はDVDでとか劇場でとかいう作品が多いですが、毎度のことながら、こういう形式だとわかった途端、一瞬にして醒める。売らなきゃならないのはわかりますが、ラストを残したドラマを見せられて、視聴者が満足して劇場版も見るだろうと思うんでしょうか?ここまで見たからには絶対続きが見たいでしょ!という自信があるんでしょうか?
少なくとも、これまで私がDVDを買った作品は、本編をきっちり満足のいく形で終わらせてくれたからこそ、保存版としてDVDが欲しかったものばかりでしたけどね。



9月25日分。


アリソンとリリア「犯人は密かに笑う」
メリエルがご執心なだけあって、マティルダ王女が見かけによらないカッコイイ姿を見せてくれました。
リリアさん、パートナーがいないと嘆く姿だけならいいが、その怨念のこもった視線と顔を覆う髪の毛が怖いです。きゃあトレイズさんが犯される、とか喜んだら、単なるダンスの練習でした。王女様と少佐が大変なときに、こいつらは相変わらず。
少佐の部下のアンは、壁画発見のときに死んだ人の娘さんだったという、なんか復讐話ばかりですね。それだけ、不慮の死というのは家族の運命を変えるってことなんでしょう。しかし、狙いはトレイズなのに、なぜリリアちゃんを人質に? つか、リリアちゃんは最後までトレイズ眼中にないのか?



乃木坂春香の秘密【最終回】「秘密です!」
金持ちバカ息子なんかより祐人くんの方が春香ちゃんの心を捕らえるとわかっててもムカつく。結局、春香ちゃんが嬉しかったのは、プレゼントがドジっ子あきちゃんのフィギュアだったからではなく、祐人くんが一生懸命考えて選んだプレゼントだったからなんですよ。じいさんが助けに入るのも予定調和。そして祐人くんは、自分が春香ちゃんのオタク王子様だったことを知るのです。いいとこで邪魔が入るのもお約束。
こういう、いかにもオタ向けに狙った内容は、本来あまり好きではない方ですが、この作品は、春香ちゃんの可愛らしさのおかげで気になりませんでした。楽しかったです。



9月26日分。


鉄腕バーディー【最終回】「Stand By Me」
バーディさんの芸能人設定は最初だけで意味なかったなあ。
シャマランはいつの間にか自滅し、リュンカはつとむくんが宿らせて自爆。つとむくんは、またオーバーホールに出すだけで済みますが、中杉さんも生きているのはどういうことだろう?彼女は、リュンカがいたから生きていられたわけじゃないんですか?
中杉さんには今までの記憶はなく、つとむくんは元の黙阿弥状態。かなり拍子抜けな終わり方でしたが、総じて、可もなく不可もなく。もの凄く面白いというわけではないが、面白くないとも言えない作品だったので、次期を見るかどうかは未定。



マクロスFRONTIER【最終回】「アナタノオト」
グレイスさんが超時空生命体とかいうとってもすごい存在になってランカなんかいらないや、と捨てた途端、ランカちゃんがが意識を取り戻して歌いだして一発逆転。しかし、まさかここまで盛り上げたクライマックスで、お約束の「馬鹿っ」パシッ、をやると思いませんでした。そこにアルトくんが加わって、3人で小劇場始めたときは、どうなることかと思った。バジュラは人間からランカを助け出そうとしていたんですか?バジュラはいい人だったんですか?なんてことは結局、どうでもいいのだとわかったラストのメドレーライブ。ランカとシェリルのデュエットは予想できたことですが、この瞬間が一番楽しかった。振り返ってみると、実はこれってミュージックビデオアニメだったんですよね。
とにかく、枠内でしっかり終わらせて欲しかった作品でした。最後のミンメイ写真は気になるけど、次の黒執事バルキリー部隊を率いてくれるらしいし、もういいや。



9月27日分。


薬師寺涼子の怪奇事件簿【最終回】 「東京デッド・オア・ラブ(後編)」
東京タワーが・・・。涼子さん、地デジ推進協会の回し者ですか?
室町警視が涼子さん化し、モナミちゃんも涼子さんのライバルとして名乗りを上げ、泉田くんの受難はどこまでも続く、というお話でした。
だがしかし、これは終わりじゃないとか言われても、これをシリーズ化するほど需要があるとは思えない。そもそも最初から、なぜ今さらこれを持ってきたのかよくわからないし。まあそれでも、涼子さんと泉田くんの初々しい恋物語という、原作では見られなかった珍しいものを見せてもらって、まったりと楽しみました。ごちそうさまでした。



狂乱家族日記「凶華様、狂乱!」
旦那様への愛をOPで叫んじゃうキュートな猫耳奥様にハレルヤ。
なぜか到着するときはいつでも墜落という、懐かしの鳥哭島、改め凶華人民共和国に上陸した乱崎家一同。海賊団やお猿さんたちは水に支配されているが、ピエールとムジャッキー船長は健在。まあ、何があろうと凶華様が打開策を打ち開いてくれるだろうと思いきや、精神体としての自分自身への不信感と、せっかく出会えた家族との幸せを失う恐怖に捕らわれ、その心の隙を突かれて水に操られた凶華様に、凰火さんが銃口を向けることになったのでございます。
って、本当に操られてるのかなあ。不安に取りつかれた凶華様が、旦那さまの愛情を試しているような気もしないではない。千花ちゃんが襲われる場面を執拗にリピートするというサービスも交えつつ、ドラマは地球の存亡よりも気になる夫婦喧嘩へとなだれ込むのであった。
次回はとうとうお別れですか・・・。凶華様の勇姿をたっぷり目に焼き付けることにいたしましょう。



ブラスレイター【最終回】「約束の地」
どうしよう、と思った。
最初にどうしようと思ったのは、ジョセフを前にゲルトがジョセフに対するヘルマンの誤解を解いた場面。なんですかこの便利な待合室は?次に、ゲルトとヘルマンが次々にジョセフの体を操り出す。ジョセフはイタコか?しかも、突然目が覚めたジョセフは、ザーギンを超えている。睡眠学習か?でも結局、ふたりして消滅。決着なしか?戦い終わり、アマンダはマレクとともに、融合体になった人々を助けるために、今日もがんばります。根本的な問題は未解決か?でも、死んだ人々は悪人も含めて、みんな霊になって生きている。死人を生かしとくのは心の中だけにしとこ。な?
もうこの時点で、さすがにこらえきれずに噴き出した。なんで隊長とかまでいい人ヅラして、ちゃっかり混ざってるんですか?「すまなかったな」じゃねーよっ。
納得できたのは、サーシャがやっと自分の責任を果たせたことと、ヴィクターが嘆きながら絶望の中で死んでいったことくらいです。2クールかけて最後に笑わせられるとは思わなかった。途中、真面目に泣きそうになってた自分はなんだったんだ・・・



二十面相の娘【最終回】「チコ」
結局おじさんの名前は何になったんですか?
成長しても小糸さんは相変わらずで、再会したチコと少女探偵団再結成(役に立たないのも昔どおり)。彼女たちに感化された小林少年は、明智さんのところでいけない道へと走るのだった。
変わらないチコと小糸さんの友情がある(ついでに、チコの動きにも衰えなし)一方で、それぞれの場所で大人になっていく少女たちの眩しい姿は、復興していく日本の姿にも重なります。ケン兄ちゃんと香山さんコンビも、華麗な犯罪者として生きてるようです。そして最後は、そもそもの始まりの風景を。チコも知らない、けれど今の彼女の原点となった場面を。
先週の方が感動したし、最後は蛇足という意見もあるでしょうが、終わったのか終わってないのかわからないような作品が多数を占める中、これくらいきっちり幕を降ろしてくれると、気持ちがよいものです。相方に言わせると、割と原作どおりだったし、アニメなりにうまくまとめたそうで(ケン兄ちゃんの犯罪は、もっと有名なものだったらしいが)、原作を知らない私としては、綺麗な放物線を描いて満点の着地をしてくれた作品だったと思います。
スタッフ、キャストのみなさま、お疲れさまでした。



Mission-E【最終回】「最後の最後の大作戦!」
もともと足元がぐらついてたファウンデーションは、赤松の暴走で解散が早まったので、千波美たちの活躍はそれほど意味がなかったような気もします。でもま、麻織ちゃんが告白できたから、違う意味で意味があった出来事だったのかもしれない。千波美と光太郎、麻織とアドル、斎橋さんと謎の彼氏で全員落ち着いたハッピーエンド。Code-Eではやたら出てきた千波美ちゃんの両親も、パパがおざなりに出てきただけということは、彼女はもうすっかり親の庇護を離れ、自分の家庭を作る準備ができた、ということなのでしょうね。
Mission-Eは、Code-Eに比べると主役である麻織ちゃんが行動派のせいか、対立構図がはっきりしていたせいか、それなりに楽しく見ることができました。だがしかし、せっかくハッピーに終わったんだから、これを最後の最後にしてください。倉本さんが何者なのか何が目的だったのかよくわかりませんでしたが、鬼里久に言った「絶望するのはあんたの勝手だけど、自分一人で首くくりなさいね」という言葉に全面的に賛成。くれぐれも、次シリーズなんかにつなげないように。



9月28日分。


コードギアス 反逆のルルーシュR2【最終回】「Re:」
ダモクレスを憎しみの象徴にする。ナナリーが考えていたことは、結局、ルルーシュが考えていたことを同じだった(似た者兄妹)。ナナリーの成長を知って、自分の役目は完全に終わったことを悟ったルルーシュは、安心してギアスを使う。彼女を解放するために。
結局ルルーシュは自分の命で罪を贖ったし、スザクもまた生き続けるという一番残酷な方法を贖罪とする。最後にナナリーがルルーシュの真意を知ることができたのは、ルルーシュにとって救いだったかもしれないですね。
ところで、ナナリーの拘束された姿は、皇帝陛下のご趣味ですか?冥土の土産ですか?というか、捕えられて処刑台へという無様で屈辱的な姿ではなく、一息で解放される方法でピリオドを打ったのは、ええかっこしいルルーシュくんらしい最期でした。大体、贖罪のために、罪もないブリタニア兵たちを大勢葬ってるんですから、ルルーシュもスザクも、本末転倒だったりするんですけどね。
戦後の嘘のように平和な世界。みなさんそれぞれの人生を生きてらっしゃいますが、ジェレミーのオレンジ畑が最高でした。C.C.は果たして、生かされることが幸せだったんでしょうかね?どうせ結婚式なら、ロイドさんとセシルさんとか、会長とリヴァルとかのを見せて欲しかったです。アーサーはどこ行った?
これだけ飽きさせない話も珍しかったけど、その一方で、ボードゲームの駒たちのように、キャラクターに感情移入できない物語でもありました。特にR2のキャラクターには、あまり意味を感じなかったですね。ジノとかシンクーとかそれほど必要なかっただろう。ロロも話を長引かせるためのキャラクターという印象があったけど、ルルーシュの罪を感じさせる上で身近な犠牲が必要だったと考えると、まあアリかもしれない。
とにかく、全力でツッコめ!ギアスをかけられ続けた4クールでしたが、しっかり決着をつけてくれて、好感度大幅アップ。これで終わりです。とあからさまに宣言してくれたような最終話は、今期希少ですからね。キャストとスタッフの皆様、お疲れ様でした。頼むから、真の結末はDVDで、とか言わないでね。



隠の王【最終回】「心紡いで」
散々こだわってた壬晴くんが、森羅万象を使用しないという宵風の望みをあっさり聞いたのは驚きでしたが、これは、宵風が生きることを諦めたからではなく、自分という存在を消すことをもはや望んでいない、という変化に納得したからなんでしょうね。とにかく、そのおかげで森羅万象の妖精さんも振られ、わくわくしてた小太郎さんもがっかりなのが小気味よいです。
そして、彼らに穏やかな日常が戻ってきた。壬晴は、憑き物が落ちたように明るくなり、雷鳴と俄雨は、雷光さんの分も生きていく。そして宵風は、生まれて初めて味わうであろう、当り前の日常を過ごし、彼が最初に望んだようにこの世から消え去っていく。でも、彼という存在が消えても、壬晴くんたちが、彼を忘れ去ることはないでしょうし、宵風もそれを知っている。
原作は連載中ですので、これは多分アニメオリジナルの終わり方なんでしょうが、これはこれですっきりまとまっていたんじゃないかと思います。ただし、もしこのキャラクターが原作に忠実だったんだとすると、最初から最後まで足を引っ張るか、肝心の時にいないかのどちらかだった雲平先生の意味がさっぱりわからん。
とりあえず、雷鳴ちゃんは可愛かったし、俄雨くんはけなげだったし、甲賀の学園編は楽しかったです。そういや、織田さんと加藤くんはどうなったんだろうなぁ。



ネオアンジェリーク Abyss -Second Age-【最終回】「永遠のアルカディア
アンジェリークとニクスは、日だまり邸で待ち合わせ。その頃、オーブハンターたちには、アンジェの誘惑が迫る。DVD予告といい、ここに来てアンジェさん、お色気方面へとキャラチェンジですか?ニクスさんもウキウキしながら鞭打ってますし。
しかし、オーブハンターたちは姑息な罠を打ち破り、アンジェとともに、仲間としてニクスに帰ろうと呼びかける。ニクスの中のニクスがエレボスを止め、ためらいなくアンジェがぶっ刺す。怨霊たちは浄化され、宇宙の集合意識エルヴィンに導かれ、アンジェはお空へと行ってしまいました。
アンジェが守ったアルカディアでは、マティアスが背後霊になってルネを見守ってたり、ジェットが生きてたり、ニクスが優雅にティータイムだったりします。レイン、エレンフリート、ロシュ、ベルナールがアンジェとの再会を目指して勤労に励む一方で、他にやることのないジェイドやヒュウガは旅に出る(ヒュウガは例の海賊船に乗っているようでしたが、あきらかに乗組員には迷惑だろう)。みんなそれぞれに、アンジェと再び会える日を待っている。マンガ版のように、いつかアンジェとの再会も叶うことになるでしょう。
そんなこんなで、突然現れた女の子は蛹から蝶に孵って羽衣伝説のように天に帰り、男たちは地上に縛り付けられて、再び彼女を手に入れるまで、空を見上げながら男を磨くことになる。これぞ真の女性向けアニメ。
とはいえ、可愛いアンジェと妙な男たちの2クールにわたるドタバタ救世主伝説を楽しませていただきました。ありがとうございました。