母親の話は長い。

今、母が来ていますが、うっかり母の話に付き合うと、間の手を挟むタイミングがつかめないほど切れ目なくしゃべりが続く上、着地点がどこなのかまったく予想がつかず、「え?そこ?」というところにハードランディングするので気が抜けません。これが独居老人なら、「話相手がいなくてさみしいんだろうな」と思いますが、父相手に同じことをしているであろう毎日に加え、しょっちゅう友人たちとしゃべくりまくってるのに、汲めども尽きぬその情熱は一体どこからくるですか母よ。
いえまあ、元気でなによりなんですがね。



11月21日分。


DRAGONAUT-THE RESONANCE「別離-虚空よりの響き-」
かつてはジン大好き少年だったカズキくんも立派に堕ちて、トアを餌にジンに脅しをかけるまでにやさぐれました。「自分さえよけりゃいいのかよ!」というカズキの叫びはごもっとも。実際、ジンくん、どんどん自分さえ幸せだったら後は関係ねえタイプの人間になってますね。取引に応じてギオを渡しちゃうし。三人で暮らそうと言われたときのギオがちょっとうれしそうだったことを考えると(実際は生殺し状態だと思うんですけど)、ジンてめえいい加減にしろ、という気分になります。シャトルとトアの正面衝突は不可抗力でしょう。トアの気持ちを考えると可愛そうですが、これでジンが、うかつに他人の感情を無視した解決法をとることができない状況に追い込まれたと思うと、不思議とすっきりしました。



11月22日分。


もやしもん「開幕!農大春祭」
野郎どもの見たくもない裸を見せられるのは困りものですが、お風呂が舞台となると久しぶりにクロカビくんたち登場なのが嬉しい。しかし、新入生にしていつの間にかダメな先輩と三バカトリオにされてる直保の将来が危惧されます。彼女が欲しいのはわかるが、あまり樹先生に期待しない方がいいと思います。オリゼーは新婚さん的ホストとしてそつなく可愛らしいのですが、さすがに菌仲間でもヒく相手はいるらしい。



スカイガールズ「共闘」
因縁のソニックダイバー隊とビッグバイパー隊が共同作戦。冬后が夢を託した女の子たちは日々成長していますし、それは飛崎の部隊も同様。人間は絶対負けない、という言葉は、ワームという存在に屈しないという意味だけでなく、どんな挫折があっても、人間は未来の可能性を信じて道を切り開いていける、という想いがこもっているように思えました。



11月23日分。


灼眼のシャナII「過去への扉」
過去話への流れに少々唐突な印象がありましたが、マージョリー姐さんにちょこちょこお着換えがシーンがあったのが何よりウレシイ。いつものスーツ姿もよいですけど、たまにはね。ついでに、いつになくマージョリーさんの作画がよろしかったのもシアワセ。主役回くらいは、これくらいの扱いしてもらわなきゃ。



電脳コイル金沢市はざま交差点」
ヌルは本来は救助犬のような存在であったのが変容して、人間に害をなす存在となったらしい。そして、そんな進化を促したのは、猫目に入れ知恵されたミチコさん。猫目は、両親の復讐のためにさまざまな悲劇を創りだした極悪人だということもわかりました。おっけーオバちゃん。猫目を痛い目に逢わせてやれ。ここんとこサッチーはすっかり正義の味方姿が定着し、今回も優子を守ったタマの勇姿が涙を誘われました。
優子の行動に違和感を覚えた原因も、マユミの言葉ではっきりしました。今まで優子は、表面上だけ人に合わせ、勇子が言っていた人と人をつなぐ「道」を探さずに、自分が傷つかない、安易な近道で友達と接してきたということですね。その優子が勇子のために、彼女を連れ戻そうと自分の存在を賭けている。兄への想いと兄を奪われた嫉妬から、優子を拒絶した勇子も、真実を思い出した。勇子がイサコと呼ばれるのを嫌がっていた理由もわかりました。あれは兄との間だけの愛称だったんですね。優子と勇子がそれぞれ自分の中の弱さを克服して、本当の友達として向き合うことができるラストになることを期待しています。
謎の4423は勇子のことだということがわかりましたが、それではお兄ちゃんが4423と名乗ったのは、勇子に自分の未来を託したということになるのでしょうか?4423を探していたのは、優子のおじいちゃん?ヌルが勇子を探していたのは、コイルドメインの中の兄と勇子がもう一度出会って、置き忘れてきた記憶を取り戻さなければならないということなのでしょうか?勇子の兄がコイルドメインにいることで空間が保たれるらしいので、勇子がもう一度兄と出会って、なおかつそこにとどまらずに現実世界に戻ってしまうと、空間が崩壊するとか?



ひぐらしのなく頃に解祭囃し編其の七 トラップ」
入江、富竹、大石、そして赤坂。初めて彼らも梨花の味方についた(大石の退職後のことまで考えてる富竹や赤坂がいい人たちだなあ)。その上、お魎ばあさんだけじゃなくて、村の人もみんな、北条への悪感情が薄れている。結局、誰もが普通の善良な人々であったか、あるいは圭一たちと同じく、さまざまな世界での経験を重ねるうちに、憎悪の行きつく先を見過ぎてしまったせいなのか。多分、両方なのでしょうね。大石と園崎家の行き違いも解けたし、このエピソードだけ見たら出来すぎだと思うくらい、誰も彼もがもの分かりよく、何もかもが正しい方向へと向かってます。今までどこかですれ違ってしまった、間違ってしまった人々が悲劇に押し流されるさまを見てきた分、この幸福な状況に興奮しつつ、うるうるしてしまいました。



しおんの王「遊び駒」
お義母さんはまっとうな人だなあ。しおんちゃんがもともとしっかりした子であるとはいえ、特殊な世界でこれからも生きていく決意をした彼女の傍に、こんな風に普通の感覚を意識させ続けてくれる親がいるというのは、実に心強い。これ以上ないほどの不幸な経験をしたしおんですが、今の彼女が幸せであることは間違いないでしょう。