「化猫」

この手の話では割とありがちな真相ですが、あえてセリフを文字で綴り、握りつぶされ語られなかった真実を見せるプレゼンテーションの仕方が見事。最後のバトルがきらびやかだった分、後に残された一匹の猫の姿が、殊更もの悲しく感じられました。全編を通して緊張感を持続させることが出来たのは3話構成だからというのもあるのでしょうが、それにしても完全に画面に釘付けにさせられた総合力に脱帽。
四谷や天守でもこのくらい気合の入ったものを見せて欲しかった。



3月22日分。


灼眼のシャナ【最終回】「紅蓮の想い」
悠二の中のシャナへの想いで自分の器を満たそうとするヘカテー。それを客観的に感じることで悠二は、シャナとの出会いから今まで、どれだけの想いが自分を満たしてきたのかに気づく。シャナに出会うまで、自分は本当に「ただのトーチ」だった。けれども、彼女と出会い、ともに過ごしきた中で、目的のために行動し、さまざまな感情を経験し、それが空っぽだった自分を満たしてきた。あの時、シャナに名前をつけたとき、悠二もまた、ただのトーチから坂井悠二としてもう一度生まれ変わった。
そのことに気づいた悠二。助けに来たシャナが、吉田さんや佐藤たちに頼まれたからでもあるけど、一番助けに来たかったのは自分だと言ったとき、その言葉を驚くことなく受け入れる。今の悠二には、シャナの気持ちが見える。町の崩壊を止めるために、シャナとともに犠牲にならなくてはならない状況でも、悠二は動じることなくシャナの手をとる。シャナに出会った日から、ともに生きていこうと決めていたから。「あたし、悠二が好き」。自然と口にしたシャナの言葉を、微笑んで受け止める悠二。
これだけ危機的な状況なのに、なんて幸せそうなんでしょうね、ふたりとも。これからふたりで教会に行きます、ってな雰囲気です。悠二がシャナの気持ちを理解できただけで、こんなにも気持ちが通じ合えるんですね。
シャナの器がアラストールが用いた存在の力すべてを受け止めたため、ふたりとも無事。シャナが消滅したと思って逃げることもせずに呆然としていたヴィルヘルミナは、シャナを抱きしめる。もちろん、フレイムヘイズとしての使命を果たしたことよりも、生きていてくれたことへの嬉しさから。結局ヴィルヘルミナは、自分で思ってるよりもシャナの「親」であったんですよね。これから彼女と悠二ママとの攻防が展開されることになるのでしょうか?マージョリーは佐藤たちと飲み会。興が乗ったマージョリーにいいように扱われてるマルコシアスが気の毒です。シュドナイは、空っぽの自分を抱えて絶望したヘカテーを守り続けるようです。教授たちは懲りずに、次の実験に向けてゴー。ベルベオルは消滅した?池は気の毒なことに最後だけの出番。吉田さんが改めてシャナに宣戦布告したので、第2Rの始まり。吉田さんは、「ゆかりちゃん」ではなく、初めて「シャナちゃん」と呼んでましたね。シャナと悠二の気持ちが通じ合っていても、恋する乙女は止まらないということでしょう。
という感じで終わりましたが、原作はまだ続いているので、シャナと悠二の間にもいろいろあるんでしょう。私としては、ふたりがお互いを理解して、八方丸く収まって幸せな気持ちにさせてくれたこの最終回に、大変満足いたしました。ニブい悠二にははらはらさせられましたが、シャナに向けたあの幸せな微笑で十分報われた気分です。基本的に状況はあまり改善されていないし、ラミーのことが気になるけど、これでやっと原作に手を出せるので、そっちで補完いたします。
というか、劇場版って何やるんだろう?全編ラブコメでもいいけど。



IGPX「進むべき場所へ」
カニを食べてるリズとスカイラークのふたりの真剣さがコワイ。IGPXはファンサービス・イベントが多いですね。今回は最終決戦に向けてちょっと一息回ですが、この作品はこういう回の方が不満なく楽しめます。リズの施設話の決着をつけてくれて一安心。