録画消化期間第2弾。

やっとたまってた分のガンパレード・オーケストラ見ました。
新章の方がキャラが立ってて、やることも派手で面白いじゃないか。ちょっと先が楽しみになってきた。



12月26日分。


GUN×SWORD【最終回】「タキシードは明日に舞う」
最後に痛快の連続を持ってきてくれた、文字通り「痛快娯楽復讐劇」でした。
バカ・パワーで、小賢しいカギ爪の誘惑を一蹴するヴァン。苦労の連続だった旅を経て、視野の狭い兄の言葉を一刀両断できるようになったウェンデイ。そして、カギ爪、ミハエル、ファサリナの死を実にあっさりと描き、引き際に余計なドラマを与えることもない。特に、ヴァンがカギ爪に一言も喋らせることなく、躊躇なしにあっさり斬り捨てた瞬間は、レイがカギ爪と対峙した場面と見事な対比を成していました。ヴァンらしい、一切の感傷を排除した幕の降ろし方は拍手モノ。まさに、痛快復讐劇の仕上げに相応しいものでした。
そして、最大の痛快要素と言えば、もちろんカイジでしょう(個人的意見なのは重々承知です)。カイジさんが登場した途端、泣きそうになった私はバカですか?バカでいいです。バカ万歳。ジョシュアはビビアンたちの所へ行くらしいし、最後になってやたら目立ってた研究員の初登場とか考えると、もしかしてカイジさんの海サイコー回ってかなりビッグ?カイジ、影のヒーロー?
ヴァンがあくまで自分の復讐にこだわり続けてカギ爪を葬った一方で、カギ爪たちの計画を阻止した功労者はジョシュア。新しい生きがいを見つけた彼は、きっといい男になると思います。口数を減らせば。ファサリナの素直さが妬ましいとか言ってたカルメンも、最後には素直にヴァンに告白。あなた十分可愛いですよ。
当初は、こいつら全員死んでもいいんじゃない?と思ってたけど、ここまでくるとキャラ全員に愛着が湧いてきたし、途中からこの物語に悲劇は似合わないことに気づいたのは、エルドラのじーさんたちとプリシラのおかげでもあります。変にカギ爪に対してしがらみがない分、この作品の「明」そして「生」の部分を担っていた、縁の下の力持ちたち。最後にエルドラソウルがダンをカギ爪に向かって放り投げたのは、第3話でダンがピンクアミーゴをぶん投げてくれた借りを返したんでしょうね。
一方で、恐るべき狂人、カギ爪のエグい印象も捨てがたい。これだけ生理的嫌悪感を感じさせる悪役というのも珍しかった。ところで、ミハエルとファサリナが最後の瞬間、まるで姉弟のように、似たようなアシンメトリーのヘアスタイルになっていたのは、意図的なものなんでしょうか?このふたりの関係って、結局なんだったんでしょうね?
そして、この作品の語り部であったウェンディ。ラストで、これはすべて彼女が銀河万丈記者(CDドラマの主役?)に語っていた回想録であることが分かったわけですが、ヴァンや兄に対する態度を見ると、作品を通して一番精神的成長を遂げたのは、間違いなく彼女でしょう。ヴァンとの別れから数年を経て、ふたりはもう一度出会う。初めて出会ったときそのままに、情けない姿のヴァンが彼女の前に現れる。それから彼らがどんな物語を展開するのか、それは想像の中だけにした方が粋ってもんでしょうね。
つまりは、バカの力を甘く見ちゃいけないってことですよ。元々素質のあったヴァンを選んだガドヴェドの眼力に狂いはなかったわけですが、ヴァンの真の力はそんな身体的なものを超えたところにあったわけだし、カギ爪も最後には、「バカ」の行動が計画に欠けていた要素であったことを認めざるを得なかったし。結局ここは、アウトローの末裔たちが己の単純な法律に従って生き抜いていく世界であり、マザーから支配者気分で来てご大層な御託を並べる奴に、エンドレス・イリュージョンは微笑まなかったわけです。これほど胸のすくような、気持ちのいい最終回は久しぶりです。


まったくもう、誰だよ!この作品を微妙だなんて言ってた奴!?私だよ!!
こんなに盛り上がるなんて思ってなかったんだよう・・・。前期はアクエリオンのパワーが凄すぎたってのもあるけど、この作品も折り返し地点までは首を捻りたくなるようなエピソードがところどころあったからなぁ(まあ、今にして思えば、後から必要なネタが色々蒔かれてたわけですが)。でも、作画に目立った崩れがなかったという点では、十分に驚異の作品だったかも。とにかく、2クール目、特に最後の6話くらいは目が離せない熱い展開の連続でした。
面白かったです。実にさっぱりした後味の復讐劇を見せていただきました。さて、一話から見直すか。