無題。

12月10日分。


銀盤カレイドスコープ「タイムリミット」
苦しいときに励ましてもらって、一緒に乗り越えてきた男の子を好きにならないはずがない。タズサの気持ちはごく自然な流れで、本当ならありふれたラブストーリーになるとこなんですがね。ふたりを待っているのは切ない別れなのでしょうか?ありがちだけど、ピートが誰かに憑依しなおすってことはないんでしょうかね?(それじゃなんの解決にもならないか)



蟲師「海境より」
気持ちがすれ違ったまま妻を失った男には、最後に謝罪の機会が与えられたわけです。いくばくかの後悔を抱えながら、それでも彼は、新しい伴侶と幸せな家庭を築いていくのでしょう。でも、死んだ妻の方はどうだったんだろう?死の直前に夫と心が通じ合えて満足して逝ったのかもしれない。あるいは、完全に蟲に支配されて、彼女の自我などもう残っていなかったのかもしれない。結局あれは、生き残った夫が生きていくための儀式にすぎなかったのでしょう。死者は決して生者には勝てないんだなぁ。



12月11日分。


金色のガッシュベル!!「迫るファウード復活 帰還装置始動 立ちふさがるライバル」
脚本は悪くない。というかかなり上手い構成だと思います。オリジナルで清麿と鈴芽のシーンを挿入して、緊迫した状況の中でほっと一息つけるような、その一方でもう戻れない時間を懐かしむような、不思議な空間を作ってくれました。しかしそのパートも含めて、今日の作画は、んじゃこらぁの世界です。これは清麿?多分清麿?というキャラクターからの離れ具合に、かなり脱力いたしました。演出にも工夫はなかったけど、とにかく一番のネックは作画。何度も言うけど、脚本は良かったんですよ・・・



おねがいマイメロディ「ジャングルで会えたらイイナ!」
今回はマイメロいじりが素晴らしくて自分的には大満足。やっぱ真菜が主役だと、マイメロさんの扱いがずさんでいいわ。
マイメロを目の敵にする真菜は、顔を合わせただけで臨戦態勢。マイメロさんも、カエルの小次郎を探して欲しいという真菜のお願いを「ムリ」と一蹴して、すかさずリベンジ(マイメロさんの魔法はリアクション専門らしい)。相変わらず子供たちのお手本にしたい、ハートウォーミングな人間関係が展開されてます。お約束になりつつあるクロミさんの勘違いで学校がジャングル化してからも、マイメロさんの体を張った活躍はとどまることを知らず、小暮ヒョウに追われ歌に「元気でねー」との言葉を残し崖から落ちていく姿は、涙なしでは見られない面白さ。川を流されりゃ、頭が重いので下半身モロ出しだし、せっかく真菜が拾い上げてくれたと思ったら、脱水されて氷嚢代わりに使われるわと、これでもかというくらい多彩な自由演技で視聴者を釘付け。もちろん、やられっぱなしでマイメロさんが引き下がるはずもなく、お母様直伝のドラッグ(恐らく非合法)を調合して熱を出した小次郎を兵隊として使えば、対する我らが真菜さんも、マイメロさんが人質にとられても全く動じず、とりあえず助けてもぞんざいにぶん投げます。一言しゃべるたびに蹴り上げられてるクロミさんコンビも結構ご無体な扱いをされてるとは思いますが、マイメロさん相手の方が、真菜らしからぬ周到さを感じるのは気のせいでしょうか?とにかく、いつ見てもシビれる、勇者おふたりの今後のラウンドに期待しております。
と、これではマイメロさん主役のようですが、中心となったのは、真菜と小次郎の淡い恋物語マイメロインパクトで影が薄かったものの、カエルの小次郎がけなげで可愛らしうございました。ついでに、美紀をあえてカバにする脚本のマニアックさも侮れない。最近の美紀さんのポエムは、夢野家パパのたわごとと大差ない駄洒落内容になってるような気がして心配です。



ぱにぽにだっしゅ!「死して屍拾うものなし」
ワンピSPに先んじたお江戸物語。各種時代劇取り揃えて、最近にしてはなかなかまとまりのよい内容でした。仕事人姿の都がかなりのハマり役で格好よかったです。しかし、EDは懲りすぎだよなぁ。ベッキーメソウサの浦島太郎とか、スタッフはこうやって最後まで、どうでもいいところに心血注ぎ続けるのだろうな。



『がるぐる!―Dancing beast night (上) 』成田良悟電撃文庫(ISBN:4840232334)
犬たちが帰ってまいりました。
とはいえ、上巻なので、これと言って派手な事件が起こるわけでもなく、役者たちの顔見世段階。全編を覆う雨霧八雲の思考が特異な印象を残すもので、結構楽しいことになっているのが特徴と言えるかもしれない。新キャラの姉弟ほか、バウワウ!(ISBN:4840225494) 、Mew Mew!(ISBN:4840227306) のキャラクターたち総登場で、それぞれが抱えているものの決着に向けて、テンションを上げ次巻へと引っ張ってくれてるので、続きが気になって身悶えしてます。ラストのカッコよさは、バウワウ!のクライマックスをほうふつとさせてくれますねぇ。
とにかく私は、成田キャラの中では狗木誠一が人類最強の男と並んで大好きなんで、彼が出てきただけでシアワセです。狗木といえば、前巻に引き続き、イーリーが狗木に心を残している様子だったのが意外。このふたりは、打算抜きで一緒にいられるカップルじゃないと思うんだけどな。まあとにかく、狗木と戌井が島の危機の中でどんな役割を果たすのか、大いに期待しながら下巻を待つことにいたします。