無題。

8月22日分。


奥様は魔法少女「想う人がいる、ということ」
早いとこ引き継げ、と上からハッパをかけられるクルージェ。上の連中もちまちまとサポーターなんか送り込まないで、ステッキ一振りで事態解決、とかできないものなんですかね?クルージェの沈んだ姿にクルージェを助けようと決心したヴァレンタイン。彼女が言った、人を好きになるということは中途半端じゃだめ、というのは嬉子にも当てはまるんですよね。ヴァレンタインは、クルージェという新しい世代のために、中途半端なままだった自分の思いを断ち切るために、そして哀しい過去を消し去るために嬉子からリングを取り戻そうとする。しかし、この最後の要素を見事嬉子に突かれて、あっさり説得されてしまいました。そりゃ、哀しい過去から目を逸らすためだったのかもしれないけど、クルージェのためにと思った彼女の気持ちも嘘じゃないはず。なのに、結果として安請け合いでクルージェまで傷つけることになっちゃうのはどうでしょうね?ホント、ダメな大人ばかりだなぁ。
ヴァレンタインに裏切られて、誰も味方がいないと思ったクルージェに元気をくれたのは裕貴だった。彼女も、こんな風にこれからどんどん自分の目線の周りを見回す余裕ができるといいのに。



創聖のアクエリオン「紅い道」
夢の中で紅い薔薇の道とそこから招ぶ冷たい手を何度も見、眠れずに庭を彷徨うシリウス。アポロは夜空を見上げ、そこに紅い道を見る。麗花もまた夢の中でたくさんの翅がグレンに襲い掛かる光景を見て、眠れずに庭を散歩していた。というか、グレンはまたまたこんな役回り?不幸だわ。庭で麗花に出会ったシリウスは、もし身内に堕天翅がいたらどうするかと質問する。戦う、と堕天翅への憎しみもあらわに即答する麗花。一方シルヴィアは、一万二千年前、最後の戦いに出かける太陽の翼との別れを夢の中で体験し、シリウスがどこか遠くに行ってしまうのではないかと不安を覚え、シリウスの部屋を訪れる。ディーバの仲間になれたという確信を得ているシルヴィアとは対照的に、まだ自分が受け入れられていないという感覚を拭い去ることができないシリウス。彼は自問する。なぜ自分はいつも、ディーバに存在するものに惹かれることはないのか?
アポロに紅い道のことを聞いた司令は、断崖の上に渡した紅い布の上での剣術訓練を命令する(今回、この訓練の意味はまるっきし不明でした。つか、明らかに思いつきだよね?)。「天空へと続く紅き道あり。太陽の翼、これをもってわが道となす。紅い道は呼んでいる、太陽の翼を」リーナが詠うようにつぶやく。
訓練最中に知らされた敵襲によって、アポロ、シルヴィア、シリウスが出撃する。しかし、トーマが操る敵の黒いケルビムは、これまでのケルビムとは違い、圧倒的な力を見せ付ける。その姿に見蕩れ、トーマに出会ったときの感覚を思い出すシリウス。その感覚はまた、夢の中で優しく彼を包んだ手をも思い起こさせた。久方ぶりだな、太陽の翼よ。トーマの呼びかけに、その翅音に心を奪われるシリウス。「七色の光を生みし黒き御使い。太陽の翼を導かん」リーナの言葉で、ケルビムが太陽の翼、すなわちアポロを連れ去りに来たのだと身構える司令部。過去世の悲劇を思い出し錯乱したシルヴィアに代わって麗花が搭乗する。そして、マーズの剣がケルビムを貫いたとき、吹き上がる血飛沫が紅い道のように天に伸びる。魅せられたように、その道をたどろうとするシリウス。麗花が手を伸ばしシリウスを呼び戻そうとする。その声で我に返り、同じように手を伸ばすシリウス。しかし、シリウスの手を取ろうとした瞬間、シリウスの手に翅を見てしまった麗花は、反射的に手を引いてしまう。その姿を哀しそうに見つめたシリウスは、最後の希望に裏切られ、己が夢見た理想の世界へと続く紅い道をたどっていった。
シリウスが太陽の翼だったのか?愕然とするディーバ司令部。その頃、トーマがシリウスを満ち足りた笑顔で迎える。


シリウスが太陽の翼ではないかというのは、最初から疑わしかったわけですが、かえってこの段階で出てきたことで、その可能性は消えたような気がしますね。トーマがシリウスに植え、ここまで少しずつ育ててきた種、暗示のようなものがシリウスを錯覚させたのではないでしょうか?「進めばそこが道となる」という司令の言葉は、シリウスが自らその方向を選んでしまったために道ができてしまったということでは?道をはずれし者が敗者となる、らしいんで、お兄さまは自分の中の不安に負けてしまったということでしょうか。「何でも匂いで判断する」アポロが、あの紅い道の匂いを嫌ってましたし。
もっとも「我が血をもって道となす」という太陽の翼の言葉から、太陽の翼は誰かの中に転生しているというより、その行為によって「太陽の翼」と見なされる存在になるのかもしれない、ということも考えられるか?
そろそろクライマックスに向かって、司令のバカ特訓も強引論理も見られなくなって、心にぽっかり穴が開いたように感じられる今日この頃。予告のお兄さまのイッちゃったぶりが救いになってます。うーん、淋しい。



GUN×SWORD「その絆に用がある」
新キャラ、ジョシュアが突っ走ってウェンディがなし崩しに引っ張られる一方、ヴァンとレイのオーバーザテーブルの微妙な緊張感や、その空気が読めてないウェイトレスさんの絶妙な合いの手とか、前半は非常に楽しかったです。ただ、後半でのジョシュアとのやり取りからレイが単なる弟思いのキャラになっちゃってて、登場時の人非人インパクトが払拭されてしまったのがちょっと残念。なんだかこの作品って、面白くなる要素があるのに、その扱い方がちょっと乱暴な気がする。キャラや設定が視聴者の中で確立される前に、次の段階に移ってしまうような。
しかし、まさかジョシュアも一緒に旅をすることになるとは思ってませんでしたね。ヴァンとウェンディがちっともコンビとして成立してないので、緩衝材みたいなものなんだろうか?それが上手く働いてくれればいいんだけど。