ここで日記を書き始めてから1年が経ってました。

3月中に気付いてセーフ。
年初にも書きましたが、コメントをくださった方はもとより、ここを一度でも見てくださった方に感謝です。プロでもない自分の書いた文章を、見ず知らずの他人が貴重な時間を使って読んでくださるというのは、すごいことだと思っていますから。



3月29日分。


遙かなる時空の中で「遙か、君のもとへ・・・」【最終回】
八葉とあかねが力を合わせアクラムに立ち向かう。黒龍を呼び出したアクラムに対抗して、龍神を呼び出すあかね。龍神の勝利によってアクラムはシリンとともに消えていき、龍神はあかねの、大切な人のいる世界へ帰りたい、という願いを聞き入れる。
桜の下で制服姿でまどろむあかね。蘭、詩紋、そして天真が元の生活を送っている。残りの八葉もそれぞれの生活を送っている。小天狗は生き返った?それとも死んでなかった?セフルとイクティダールも平和に暮らしているようです。あかねは思い返す。あれは、大切なものを探すための旅だったと。そこに、待ち望んでいた人が・・・
というところでエンド。結局、あかねが迎えたのが誰なのか分からないまま。ゲーム原作らしい終わり方ですね。DVDでマルチエンディング?
最終回だけにツッコミどころもいろいろあったのですが、一番は、白虎のふたりがメチャクチャあっさりと蘭から札を取り返してたところ。さすが、女性の扱いなら白虎組。ドラマ的な盛り上がりなんか知ったこっちゃない(というか、単に活躍の機会を省かれただけなんですけどね)。
最終回を最終決戦に費やす正しい最終回してました。結局これといってハマるキャラはいなかったけど、ボケぞろいの八葉は面白い人たちだったし、たわいないエピソードは楽しかったです。



tactics「ミエナイチカラ」【最終回】
江戸川子爵が一ノ宮家を訪れ、半年前に死んだすずの除霊を依頼する。実はすずは、頼光たちとの戦いの直後に病死したにもかかわらず、相変わらず一ノ宮家に顔を出していたのだった。すずを祓おうとする勘太郎。しかし、ヨーコは勘太郎がただ逃げているだけだと責める。すずからも、春華からも。その頃、スギノ様のところに居候していた春華は、すずのことを知って会いに行き、そこで春華と向き合うことを決意した勘太郎に出会う。春華が取り戻した記憶の中で彼を封印したのは勘太郎に似た人間だった。勘太郎もまた、自分の血筋の者が春華を封じたことを調べていた。だからこそ、お互いがお互いから距離を置いていた。けれども、春華は知ってしまった。人間と、勘太郎たちと一緒に暮らす生活を。記憶を完全に取り戻したら、勘太郎を殺すことになるかもしれない。それでも勘太郎も春華も、ともに生活していくことを選んだ。ふたりが和解したことで、心残りがなくなったすずは、安心して旅立っていく。
そして、ED。まだ諦めてなかった頼光一行。妙に笑わせてくれる人たちだったなあ。むーちゃんを探して大騒ぎのスギノ様と、ロザリーちゃんを探して大騒ぎの蓮見。屋根の上に避難している春華ちゃん、ヨーコちゃん、むーちゃん、ロザリーちゃん。いつもの平和な日常が戻ってきた。
元の鞘に収まったわけで、結局何も解決していない終わり方ですね。すずはこの役割を担うために登場させたキャラクターだったのか。だったら、最初からすずが死んでいたとか、生霊だったとかいうオチの方がもっと面白かったような気がする。蝉のエピソードとか、すずが勘太郎を遠ざけていた理由なんかも、違った解釈が出来たんじゃないかな。半年もそれでひっぱるわけにはいかなかったのかなぁ(でも実際、ヨーコちゃん半年間気づいてなかったし)。
演出的に凝った美しい画面や、オチのひねり方が面白いエピソードのおかげで、作りの甘い話が多くても楽しめました。というか、基本的にこの話は、キャラクターたちのかわいらしさを愛でるものでしょう。特にむーちゃん!むーちゃんがいただけで私は大満足です。むーちゃんがもっと活躍していれば、間違いなく私の心の名作ボックス入りだったんですがね。



巌窟王渚にて」【最終回】
あれから5年。ポーシャンは副編集長に、ドプレーは書記長になっていた。ユージェニーはデビューしたらしい。長かった戦争もついに終結し、マクシミリアンは除隊して、ヴァランティーヌと子供たちの下へと帰ってきた。伯爵の部下たちもエデとともに元気そう。そしてアルベールは、地球からの大使秘書補佐官として、ジャニナを訪れようとしている。かつて父が踏みにじった土地へ、和平の使者として。みんなそれぞれ、自分らしい未来を掴んでいた。
アルベールは廃墟となったかつての屋敷で、肖像画の裏に手紙を見つける。それは若いころの伯爵から母への手紙。エドモン、フェルナン、メルセデスがまだ、仲の良い友達だった頃。未来が薔薇色に見えていた頃。ちょうど、アルベール、フランツ、ユージェニーがそうだったように。伯爵の手紙を読みながら、アルベールは初めて、伯爵や両親の中に自分と同じような季節を生きた若者たちの姿を見ることができたのでしょう。思い出から逃げようと必死に生きてきた彼はようやく、もういない人たちを懐かしさとともに振り返ることができた。彼らの人生を、自らに課せられた罰や重荷としてではなく受け止めることができるようになった。あの夏を決して忘れない、とフランツの墓前で語りかけるアルベール。ユージェニーのピアノの音色が聞こえてくる。
危なげなくきっちり着地させた物語。少年の成長物語として、いい話だったとは思います。目にイタいテクスチャ以外はこれといって目立った減点もなく、作画に乱れも見られず、演出的にもケチをつけるところのない、優等生的な作品でした。ただし、見ている間は退屈しなかった一方で、これといって心に引っかかる部分もなく、自分には終始物足りなかったかもしれない。特別感情移入できるキャラクターもなく、ペッポやエドワールなんかのおざなりに扱われたキャラクターの方が妙に印象に残りました。