新年一発目のアニメでございます。

遙かなる時空の中で「虹告げし未来」
藤姫の忠告を受けて、方角の良い屋敷に避難したあかねと頼久。頼久は部屋の外で護衛しているのですが、彼の堅物ぶりは女房たちに笑われております。一方、あかねの前にどこからともなく現れた人外系美形(虹の精?)は、京に争いが起こると告げ、鬼という人の意思が動かした天を再び動かすのもまた、人であるあかねの意思であると言い残して去る。そのあかねの様子の異変に気づいた頼久が部屋に飛び込んだところで、あかねにぶつかり覆いかぶさるというベタな展開。そして、それを訪れた女房に目撃されてしまうのもお約束。ノーリアクションで去っていく女房殿がナイスです。あわてて誤解を解こうと叫ぶ頼久ですが、既に女房殿の姿はない。ダッシュで仲間たちのところに戻った彼女は、今ごろ噂話に花を咲かせているところでしょう。頼久、つくづく面白い男だなあ。というか、気の毒?
四神を動かす四方の札を見つけることが四神を取り戻す方法である。あかねと八葉たちが動き出す。



巌窟王「アンコール」
モルセール家のゴシップに巻き込まれるのを恐れて、アルベールとユージェニーとの婚約を破談にしたダングラールは、一方で、新たな婚約者候補であるカヴァルカンティに接近する。自分では上手く立ち回っているつもりでも、すっかり伯爵の手の中で踊ってます。
窮地に陥ったユージェニーは、何も知らずにフランツに相談。恋のライバルに相談されてもフランツも困るわな。でも、ちゃんとユージェニーを励ましてるフランツがけなげです。そして、ユージェニーのコンサートの日。ダングラールに門前払いをくらったアルベールは、リュシオンの助けで舞台袖で彼女の演奏を聞くことができ、ユージェニーともいい雰囲気になれたのに、カヴァ公に邪魔されちゃいます。自分の力のなさを実感したアルベールの心の隙間に、伯爵が巧妙に入り込んでいく。
がんばれアルベール。伯爵に騙されるな。君が帰るべき場所はフランツの腕の中だ(ユージェニーでも可)。



『蝿の女』(牧野修光文社文庫
価値観が逆転する痛快ホラーアクション。まさに、私の大好きな牧野修でした。
なんといっても、悪名高きベルゼブルが粋な姐さんってのが最高。ちなみに、同作者が描く素敵な姐さんたちと言えば、私は真っ先に『異形コレクションー夏のグランドホテル』(井上雅彦編/光文社文庫)収録の「めいどの仕事」を思い出します。
とにかく、理屈抜きで楽しめる作品。年初めにこんな一冊に出会えるなんて、今年は実り多き年になりそう。