台風一過

10月21日分。


舞-HiME-「風のイ・タ・ズ・ラ」
学園モノとアクションの融合という、この作品らしいリズムがやっと見えてきました。コミカルなシーンも、今まではとってつけたような印象があったけど、今回はなつきの悲惨さ、相変わらずの命のボケぶり、そして珠洲城の空回りっぷりすべてが、ストーリーの流れに違和感なく溶け込んでいる。この調子でいけば、今後は安心して楽しめそうな予感。
下着泥棒をめぐる騒動。クールな美少女なつきも例に漏れず被害に遭いますが、それを知られるのは彼女のプライドが許さない。なんとか下着フリーの姿のまま下着を取りにいこうとするが、その途中、舞衣、命、そしてなつきに気があるらしい剣道青年の前で、無常にも一陣の風がスカートをめくりあげ・・・・・・ああ、なんだか目を背けたくなるような気の毒さ(楽しかったけど)。彼女の怒りの矛先は、当然下着泥棒=オーファンへと向かい、寮の窓をぶっとばしつつも見事、舞衣、命とともにオーファン成敗。けれども木っ端微塵にされた高級下着の数々はもう戻らない。総額ウン十万だろうなあ・・・気の毒に。
ショックを受けた命の顔がスゴイことになってたりという演出上の遊びや、自分たちの世界に浸っちゃってる神父さんとシスターのような小技キャラも登場して楽しかったのですが、私的イチオシはやっぱ珠洲城ですね。主人公側を陥れようとして逆に自分が足を取られるという、特に学園モノにはつきものの古典的な空回りキャラ。今回も、老獪な生徒会長にいいように振り回されている姿に涙と笑いを誘われました。がんばれ珠洲城!いつかぶぶづけ女を倒すまで!!



ローゼンメイデン水銀燈
舞-HiME-とは対照的に、こちらはまだノリがつかめません。前回のようなスピード感のあるアクションがないと、かなり地味で淡々とした話。これはやっぱり、主人公であるジュンのキャラクターが後ろ向きなせいでしょうね。救いは先輩風を吹かせようとして失敗してたりする真紅のボケと、順調にかわいらしさを振りまく雛苺なんだけど、それらもジュンの暗さを払拭できるだけの強烈なパワーがない。
完全に心を閉ざした状態から、人形と同一視されたことに微かな抵抗を覚え、雛苺のために外に出るまでになって、巴の言葉で自分が人形たちに必要とされていることを認識し始める。徐々にだけど変わりつつあるジュンですが、私ゃ気が短いんで、出来ればもっとさくさくと話を進めて、早く陽性のバトルストーリーに移行して欲しいです(え?そういう話じゃない?)。
新キャラ、水銀燈登場。彼女の言う、お父様とは何者か?彼女たちを作った者なのか?もしそうなら、彼は一体この人形たちで何をしようとしている(いた?)のか?



10月20日分。


リングにかけろ「その名はブーメラン」
今回は石松大活躍。冒頭で不良を蹴散らした彼は、不良に因縁つけられた竜児の前に現れ、特訓を不良に邪魔された竜児を助ける。不良多すぎしつこすぎ。
石松さんは、もっとも時代を感じさせる浪花節キャラクターですね。漢字は苦手だが気風はいい。だけど可愛い子ちゃんにはとっても弱いんだってさ。そして、やたら高い所に立つのが好きな様子。気のせいか、草尾毅のやる役って、いつも高い所から登場するような気がする(なんとかと煙・・・)。
一方、剣崎はまた女をはべらしたり、外人さんをコケにしたりと優雅なNY生活。そして、ドイツJr.も竜児に目をつけた様子。世界にはまだまだ竜児の知らない面白キャラが待ち受けてる様子。あっという間に完成した必殺技を引っさげ、それなりにがんばれ竜児!
この絵柄に合わせたのか、懐古調なキャスティングが見事ですねえ。



ZOMBIE-LOAN』3巻(PEACH-PIT/ガンガンファンタジーコミックス)
2巻で異常にキャラクターが増えたと思ったら、今回彼らがいい具合に動いてて、しかもこの話のテーマである「死」についての疑問がいよいよ明確に提示された展開で、前2巻よりパワーアップした内容が面白かった。
もっとも、またまたキャラが増えてるし、予告を見るとまだまだ増えそうなので不安もありますが。みちるの打って変わった前向きっぷりが気持ちいいです。唯一のツッコミとして、彼女にはぜひがんばっていただきたい。彼女と知佳、思徒、そして、男ふたりの関係も少しずつ形を変えつつある模様ですし。
次は私のお気に入り、思徒の正体が明らかになるようですが、コヨミとか理事長とか由詩とか渡し守とか、それぞれいろいろ背景がありそうなので、そちらの物語も楽しみです。
おまけ漫画にDearSのレンとローゼンメイデンの真紅が登場。レンと思徒は似たもの同士だったのか・・・