人生をやり直せるとしたら
昨日の夜食べたウニをもう一度味わい尽くしたい。
7月13日分。
◆ウルトラQ「光る舟」
人生をやり直せたらというテーマの、とてもささやかなお話。太田愛働くなあ。
リストラされた中年男、岡田は、仕事を見つけられずに妻ともケンカしてしまうような毎日。ある日、模型の舟を川に流そうとしている青年に出くわす。彼は、見知らぬ老人からもらったというその舟が海までたどり着いたら、人生を一からやり直せる、と言い張る。それを一笑に付した岡田が帰宅すると、妻子は実家へと帰ってしまっていた。夜の川。まだ舟を流そうとしている青年のところに、手持ち無沙汰でほろ酔い加減の岡田が、舟を修理してやると無理矢理押しかける。
プータロー生活を送っている青年だが、生まれ変わったらきっと何かが変わる、と言う。社会の落伍者と見なされるふたりは、お互いに対して悪態を吐きつつも、それでも何かを信じて、朝の光に消えてしまう前に懸命に舟を流そうとする。しかしようやく順調に走り出した舟は、途中で置き捨てられたバイクにぶつかって壊れる。そして、朝の光の中、光り輝く舟は虹の川となって消えていった。夢見るようにそれを見つめるふたり。俺、生まれ変わらなくてよかったかも、という青年。夢のような理想の自分より、美しい虹を見ることができた自分自身を選んだとき、彼は確かに生まれ変わったのだ。岡田が振り向くと青年はいない。病院のベッドの上で目覚める青年。あの舟は、彼の臨死体験が見せた幻だったのか。それとも、三途の川の渡し船だったのだろうか?妻子が戻ってきて、新たな職を見つけた岡田。真面目に働いている青年。ふたりとも、ちいさな幸せに微笑みながら生きている。
物語の最初と最後に涼が通りがかり、岡田と青年を結んでいく。青年が運んだ自転車。岡田の500円玉。知らず知らずのうちに人は、自分の人生を変えてくれる奇跡とつながっているのかもしれない。ほんのちょっとしたきっかけと心の変化で、人は生まれ変わることができる。青年の事故やスーパーナチュラルな出来事は些細な触媒に過ぎず、本当の奇跡は、岡田と青年が語り合い、ひとつの夢を見て、お互いに自分自身を振り返ることで、自分たちの力で引き寄せたのだ。
ちなみに、ふたりを悩ませた涼のナゾナゾの答えは飛行船でした。そんなん決まってるじゃないですか。あっはっは。いえ私は思いつきませんでしたけどね・・・
ウルトラQとしてはちょっと外れた話かもしれないけど、こういう話は大好きです。主人公ふたりの生来の明るさが生み出す軽快な会話が心地よい。寺島進と山崎裕太というキャストも面白い。やっぱ、太田氏のホンにハズレなしだなぁ。
次回は、なぜまたガラQ?
◆RAGNAROK THE ANIMATION「大丈夫、俺がいる」
ロアンはクルセイダーになっちゃってます。職変え早いですね。なんだか凛々しくなっちゃって、こんなのデコっ八じゃない。美人のクルセイダーおねーさんはどうした?
ピンチに陥ったユーファを助けに現れるロアン。俺、とか一人称変わってるし、強くなっちゃってるし。髪形ひとつで人間はこれだけ変わるんですね。てか、キーオ兄さん弱っ。これからは俺がユーファを守るから、とかカッコよく決めた元下僕の姿にユーファ呆然。
その頃のタキウスとマーヤと悪のおねーさん。彼女たちの会話内容は、私が見逃した回のエピソードに関係してるようなんで、イマイチよく分かりません。ロアンはここでも大活躍。技出しまくり、みんなに指示しまくり。ユーファにも凛々しく命令してる。先々週の罵倒具合が嘘のように、みなさんロアンを持ち上げるし。なんだかんだとやってたら、大山羊が現れ敵を追っ払い、仔山羊を助けてくれたしダークロード嫌いだから、と戦わないで去っていきました。
ロアンはユーファに心配されてもすっかり硬派な態度だし、イルガとジュディアがパーティから抜けると聞いても、俺がいる!ですよ。どうしましょう、この増長野郎?ユーファも扱いに困ってる様子です。強くなったらなったで問題児になるんだから、難儀なやっちゃ。これは次回でこてんぱんにやられるに違いない。じゃないとツッコミどころがなくて、私が困る。