約束は、果たされた。

mesmerizing2004-03-27

我が家に光ファイバーがやってきました。ISDNよさらば。
とかなんとかで、工事と接続に半日かかってしまいましたよ。
カレイドスターの感動に浸る余韻もありませんでしたよ。
その割にはまたまた感想が長くなったので、今回もカレイドスターのみアップ。
もう、文章を簡潔にまとめる努力は捨てることにしましたよ。



カレイドスター【最終回】「約束の すごい 場所へ」
先週が実質最終回のような盛り上がりだった分、今週は穏やかなエピローグ。
最終回!という感じがしないような・・・・・・
いやいや、そんなことはありません!!だって、「みんな〜」がないんですもん。「さてさてさて」がないんですもん。OP後に今週の映像見せてくれないんですもん。タイトルも真っ黒なんですもん。
何よりも、初っ端からケンが目立ってるんですよ!!うあ・・・斬新かつ画期的・・・(そこまで言うか)。
しかも、すっかり「両親公認のお付き合い段階」に入ってるっぽい。ケンの すごい 前進。
こりゃもう、イイ感じでいくか?と思ったら、そら、全然全くこれっぽちもケンの気持ちを分かってませんでした。
はい、メイどーぞ。


「あんたの鈍さは犯罪よ!」
うんうん。


結局、カレイド・メインキャラにラブの要素はないままでしたね。ちょっとサビシイ。そらでもレイラでもメイでもサラでもいいから、最後に、よっしゃ、くっついたぞ!というのが見たかったなぁ。
スポ根に徹しきったところが、カレイドの良さではありましたが。
レイラは今度こそ、自分自身の夢に帰るんですね。遠回りだったけど、それが必要な遠回りであったことは先週検証済み。
マリオン。オットセイの言葉が分かる奇蹟の少女。つか、マリオンとジョナサン、会話してるだけで十分驚異的な芸になってると思うんですけど。
レオンとユーリの負け犬コンビ(ひでぇ)。このシーンにしてもケネスじーさんのセリフにしても、ユーリの存在をちゃんと意義あるものにしている。ここらへんでも抜かりがないのがカレイドの細かさ。使い捨てキャラがいない。
観客席にはゲスト・キャラが大集合。変な人いっぱいすぎて、客席ウォッチしてる方がよっぽど面白いんじゃないかって気もしてくる。
あらま、レオン謝ったよ。そういやそんなことあったっけ。忘れてた。ちゃんと拾ってるのね、スタッフ。


「謝れと言ったじゃないか」「はぁ」


おいこらそら。あんたも忘れてたんか・・・?謝り損だったねぇ、レオン。
そらの合図で幕が上がり、照明が灯ってAパート終了。ゾクゾクする構成です。


アイキャッチもなくBパートへ。それぞれのステージが始まる。
アンナの特訓は、ゴムひもなしでコケる演技だったんですね。観客、大ウケ。
私が今回もっともグッときたのは、このシーンでした。みんな笑ってるよ、アンナ。よかったねぇ。
いよいよベールを脱ぐ、エターナル・イリュージョン!・・・・・・は回転技でした。メイはつくづく回転技がお好き。
てか、ロゼッタまで技名叫ぶこたぁない。ロゼッタ、この方向性でよかったのか?他の人間と組んだ方がよかないか?今ならまだ遅くないぞ?
そういや、メイとレオンってコンビ演技の練習してたんだろうか?そんなヒマなかったような気がするが。ま、いっか。
いよいよゲートが開き、夜明けの陽の光を映し出す海をバックに、そらの天使が生まれる・・・
このシーンはまさにクライマックス。息を呑むような美しい演出で、カレイドの真骨頂を見せてもらいました。
なるほど。それで早朝公演だったんですね。いや待て。それにしてもちょっと早朝すぎないか?ジャニ・コンも真っ青ですよ。よく客が集まったなぁ。
この、自然を味方につけた演出は、ちょっとズルいかな、という気もしました。もちろん、セッテイングのみならず、そらの演技自体が感動を呼んだということはちゃんと伝わってきましたけどね。
ソフィーが望んでいたことをやっと理解できたレオン。開眼した途端キャラ・デザ変わってるし。目がタレまくり。気のせいか、フールよりもソフィーの方が、ステージの妖精化してませんか?
そして、そらの演技は、客席のパフォーマーたちまでをもステージへと駆り立てる。次々にステージに飛び出してくるパフォーマーたち。メイ、ロゼッタ、アンナ、ミアまでステージに上がり、それぞれの笑顔のパフォーマンスが調和して、新たなステージを生み出す。
「約束の場所へ」。
そらが夢見たステージを心に納め、役割を終えたことを知ったレイラは、自分の道へと戻っていく(あのメイドって、そんなに大事なキャラだったんですか?)。
次のDVDボックス・タイトルが、「私の誇りよBOX」に決定した瞬間でした。
そして、ロゼッタにはフールが見えるようになる。新たなスターが誕生する予感。
ロゼッタ、くれぐれも着替えの時は気を抜かないようにしてね。



実を言うと、最後のステージは私的には微妙でした。
計算され尽くした「白鳥の湖」という枠組みの中だけで、観客の感動を見せて欲しかった。
最後に乱入したのがパフォーマーたちであったとはいえ、彼らはあくまでもあの場では「観客」であって、ステージ上の出演者と観客との境を曖昧にして欲しくなかった。
元々そらは、観客の気持ちやステージの流れを読んでアドリブを入れるタイプだったけど、それはあくまで演出の制約内でのことだったし、もしそらの夢見たステージがこのステージだったとしたら、「ステージ」の定義自体があやふやになってしまうと思うんですよ。
ちょっとばかし、そらの言っていることが理解できなくなった時のレイラ状態になってしまいました。
ミアが言っていた、オディールがオデットの中に回帰する、という演出も見たかったんだけどな。みんな仲良し、ということでお茶を濁されてしまったような・・・。



ともあれ、きれいに畳んだな、という印象。もちろん、1年間もの長丁場を走りつづけた作品に対しての、最大の賛辞です。
お行儀が良すぎるラストかもしれないけど、カレイドで「なるたる」みたいなことやられたら本気でTV壊してたと思うんで、ほっとしました。命拾いしたな。私のTV。


1クール3ヶ月間でさえ、畳み方を知らないどころか、畳む努力すらしない作品が多い中、全てが収まるところに収まったカレイドスターは、プロの作品とはこうあるべきだ、というお手本を見せられた気分です。
カレイドは最後までカレイドらしかった。
そして、こんなに真剣に見ることが出来た作品に出会えたことに感謝。
スタッフ&キャストに、心から感謝。
あー、お腹いっぱい。




イラストレーター、Jun・Kさん( ペン膳一如)のレオン&ソフィーをモデルにしたイラスト(↑参照)を見て以来、ちょっとオズワルド兄妹熱が高まってます。考えてみればこの二人、ファンタジーなんかの方がしっくりくるキャラだったなぁ。